フェラーリ、マセラティ、ポルシェといったカーデザインを中心に世界的に活躍している工業デザイナー、奥山清行氏とInabaがコラボレーションして生み出した最初の作品が、プレミアムチェアのXair(エクセア)。 その第二弾として今回、開発されたのがYera(イエラ)。 人体を支える点と点を線でつないだ流麗なYのライン。 美しい螺旋をイメージさせる脚部のフォルム。 グラデーションのかかった樹脂メッシュは、負荷のかかる部分ほど柔らかくしなり、優しく背中を包み込む。 奥山氏は、チェアを構成する曲線と局面にこだわり、パーツの全てに一切の妥協を許さずこれまでにない、新しいデザインのオフィスチェアを完成させました。
チェアはワークシーンにおいて、もっとも人体との関係性が密接な家具だと言われています。「座り心地が良いチェア」とは、いったいどのような条件を充たしていれば良いのでしょうか。 「まず重要なのは、男女問わず様々な体型に対応し、疲れず、快適に長時間座り続けられるということ。 そしてそれが結果的に業務の効率化やクオリティの向上につながるということです。
そこで、Inabaは「背骨」の動きに着目しました。
人間の背骨の形状は立っているとき「S字」のフォルムをしており、それがいちばん体に負担のかからない自然な状態だと言われている。しかし、座っている状態では骨盤の傾斜によりS字が崩れ、背骨・内蔵への負担が強くなります。 今回、Yera(イエラ)の開発にあたり、最も理想に近い「座り心地」を実現する為に、背骨の形にフィットするバックレストの形状、そして大腿部の裏側を圧迫しないシートクッションなど実験と検証を繰り返し、座っていても背骨のS字形状が崩れにくい理想的な座り心地のチェアを完成させました。
1959年 山形県生まれ。ゼネラルモーターズ社チーフデザイナー、ポルシェ社デザイナー、ピニンファリーナ社デザインディレクターを歴任。
2007年に株式会社KEN OKUYAMA DESIGNを設立、代表に就任。山形工房代表。
アートセンターカレッジオブデザイン工業デザイン学部客員教授(米)、多摩美術大学客員教授、金沢美術工芸大学客員教授、名古屋芸術大学特別客員教授も兼任する。
イナバとのYeraの他にコラボ商品第一弾のオフィスチェアXairのデザインも手掛けています。